文章が単調になってしまう理由。シーンの使い分けと、コース料理の話
さて今日は、「なぜ、文章が単調になってしまうのか?」をテーマにしましょう。
ずーっと同じ景色を見させられて、それが最初から終わりまで続く。
そりゃあ離脱しちゃうよねって話で。
そういう文章を書いていたら、ファンなんて出来ないし良いコンテンツにもなりません。でも単調なコンテンツがその辺に散らばっているんです。
そうなってはよくないですから、僕はなるべく単調にならないように心がけているわけですよ。なぜ単調になってしまうんか?という理由と、ジラ谷が工夫していることなどをご紹介していきましょう。
内容自体は同じでも、いくつかの要素を意識すれば見違えるほどの変化を遂げるので、毎回意識しておいた方がいいですね。
では早速書いていきましょう。
文章が単調になってしまう理由の多くは、
『緩急をつけようとしていない』
から。
ずっと同じ行間や余白を使い、ひたすら「〜です。〜ます」を繰り返し、まるで呪文のように同じ言葉を連発する。
こうなってしまうと文章にリズムや変化が生まれへんので、読んでて眠くなってしまうんです。
そして飽きられ、離脱されてしまうと。
これね、書いている本人は気づきにくいんですが、読んでいる側からすれば、めちゃくちゃ気になるんですよね。
特に文章を書くようになってから、そういう場所にすぐ意識がいくようになりました。
もし、
「なんかこの人の文章が読みにくいなぁ」
と感じることがあれば、リズムや変化が存在していないのが原因かも。
何かの事実を報告しているんじゃないんやから、ずっと同じ長さの文章や余白を使っていては、読者がどこまで読んだか分からなくなってしまいます。
それに、ずっとですますばかりで語られても、
『小学生の書いた日記』
みたいになってしまうし、淡々と相手が言いたいことを述べているだけに感じてしまうので、どんどん読者との距離が離れていくと。
もちろん馴れ馴れしくしすぎるのもうざいですが、距離が離れすぎていても、共感とかが生まれにくくなるので、「また読みたい!」という文章になりにくいんです。
なので、
などを織り交ぜ、文章を一定の状態から変化させていく必要があるんです。
レストランのコースで同じ料理が出続けたり、アニメや漫画でひたすら同じシーンが繰り返されていたら嫌でしょう?
前菜、スープ、魚料理、肉料理などのバリエーションがあるから、そこに変化を感じて、飽きずに最初から最後まで楽しめる。緊迫するバトルシーンがあるからこそ、間に挟まれる、のほほーんとした日常シーンが活きてくるわけで。
個人的に、ツッコミや心の声、方言などはかなりおすすめですね。その人の個性が出やすくそこに世界観が生まれやすいです。
上手く波を作って消費者を揺さぶらないと、つまらない大学教授の講義みたいなコンテンツになってしまうんです。どれだけ、「自分はいいことを書いてるで!」という自負があったとしても、読まれなければ意味ないですからね。
これだけコンテンツが溢れているので、そういう退屈なものを作ってしまうと、永遠に人が集まってこないんですよ。
変化がないってのは、思っている以上に深刻なこと。
「じゃあ何か適切なバランスとかあるん?」
って感じたのではないでしょうか。
残念ながら、この問いに対する模範解答はありません。というのも、
”みんなそれぞれ、美しいとか心地よいと感じるものが違う”から。
料理のように決められたレシピがあるわけじゃないので、
「ですますの割合がこれくらい。ツッコミを2ほど入れて、余白を3行ずつ付け足しましょう」
みたいなことは言えんのです。
だから僕たちがやるべきなのは、
自分なりに心地よくて美しいバランスを模索し、それを全力で表現していく
こと。
僕は記事を書いて全体を見渡した時に、
「ここは単調になっているから、ちょっと表現変えるか」
「注目して欲しいところやから、ツッコミ入れとこ」
「伝えたいメッセージを強調するために、あえて1行だけにしよ」
みたいな感じで、楽しみながら調整してますね。
この作業を繰り返していくと、自分が表現しているものを同じように良いと感じている人たちが、自然と集まってくるんです。
もちろん、内容が良くその人の文章を読むことも多いですが、形式や雰囲気が自分にマッチしていなければ、何回もリピートされません。
逆に中身の質がそこまで高くなくても、
「なんか、この人の文章ええな」
というきっかけで、のめり込んでもらえることもありますから。
僕はオリジナルを確立させ始めた頃から、自分なりに美しい文章の形を追求し続けています。そこに良さを感じてくれている人が、僕のコンテンツをずっと消費してくれているんやないかと。
ここはもう完全に好みの問題で、
「この人の使う言葉が好き!」
「読んでて安心する文章やなぁ」
「文章から伝わってくる臨場感やリアルさが癖になる」
など、好きになってもらうポイントは無数にあるわけですよ。
だからあなたも、
『どういう構成の文章が心地よくて、美しいと感じるのか』
を考えてみてほしいです。誰かに寄せるわけではなく、自分の内から湧き出たものを素直に言語化すれば、それで良き。
(もちろん、読みやすさは重視してくださいね)
しっかりと自分の個性を出していれば、気になって足を止めてくれる人がいるので、それを信じて愚直にやり続けることが、大事なんじゃないかと僕は思います。
どれだけ良いネタを集めても、消費者に提供する姿勢ができてないと、その魅力が減ってしまうだけ。
だからこうした細かい配慮も重要。
中身の質を上げていくのは結構難しいですが、消費しやすい形にする配慮や努力は、今日からでもできます。
本当に今日書いたことを取り入れるだけで、コンテンツの質が良くなるから、レベルアップしたい人はぜひやってみてほしいなと。
ということは今日はこの辺で。ではまた。