スマホアプリのフレンドシステムから学ぶ、自動化の本質とは。
さっき、スマホのアプリを整理していた途中に、最近起動していなかったゲームを久々に発見。結構ありがちなことではないでしょうか。
数ヶ月単位でログインしていなかったんですが、他のプレイヤーに自分のキャラクターが多く使われていました。その恩恵で、ポイントみたいなものが大量に付与されているんです。
(自分のキャラクターを他のプレイヤーが使えるように設定できて、使われるとお礼にゲーム内で使えるポイントをもらえることが多い)
それでとりあえずガチャを回し、なんか強いキャラクターが当たったと。
環境が変わり過ぎていて、何が強いんかよくわかりませんが。
さて、なぜ僕のキャラクターが多く使われていたのでしょうか。答えは単純明快。
誰かの『価値』になっていたからです。
スマホアプリにおけるキャラクターの価値とは、
などが挙げられます。
僕は割と強めのキャラクターを使えるように設定していたので、他のプレイヤーが使用したのでしょう。
別にこれは自分がアプリを起動してなくても、機能するんです。
これを情報発信で馴染みのある言葉で言うと、
『自動化』。
『自分だけの自動販売機』なーんて言われ方もしますね。
何十・何百回と聞いたのではないでしょうか。
良質なコンテンツを置いておけば、そこに自分が関与していなくても、一定数売れたりする。そしてそこにログインするだけでその収益を受け取れるという、まさにさっきのアプリと同じ構図。
まぁ、アプリで他のプレイヤーのキャラはほぼ無料で使えるので、厳密に言えば少し違うかもしれません。やけど、
良質なものを配置→価値を感じて消費される
という流れは、どちらにも共通しているもの。
ただ、アプリにしろ個人のコンテンツにしろ、何でも置けばいいってものじゃありません。何かしらの価値が発生しないことには、当然使用されませんからね。
価値が発生する、つまり良質なものを作り上げるには、かなりの時間と労力が必要。
アプリにおいて、強くて魅力的なキャラクターを手に入れることがまず大変。そこから強く育成していこうと思えば、多くの時間とお金を消費していくことになるので。
また、コンテンツの自動化においても、重要な仕組み作りの大変さがショートカットされがちで、あたかもそこまで容易に辿り着けるかのような、コンテンツが散乱しています。
強いキャラクターを作らないと使用されない。
強固な仕組みを作らないと、機能しない。
本質的なことですが、なぜか飛ばされがち。(非常に怖い話です。)
良質なコンテンツを作り、しっかり機能させることがどれほど難しいか。(泣)
実際に僕も仕組みを作ってみて、それをまざまざと痛感しています。
インフルエンサーやビジネス系アカウントは、簡単に自動化を謳っていますが、背景にあるリアルな積み上げをしっかり発信している人は、ほとんど見たことがありません。
それはなぜなのでしょうか。
僕が思うに、しんどいとかきついと悟られると、自分の元から去っていくからじゃないかなと。コンテンツを買わせるまでは夢を見させておき、なるべく自分の元にとどまってもらう。
売ってさえしまえば、
「個人差があります。」とか、「他に結果を出している人もいますので」
という常套句で、華麗に逃げ去っていく。そこからは、別に長く居てもらわなくても、新規がゾロゾロと流れ込んでくるから問題ないんです。
そして一部が信者化し、無敵の要塞が完成する。
そうなれば、何を出そうとも一定数は売れるから、自動化が機能している風にはなりますよね。コンテンツの質がどうであれ。
ただ、みんな買うということは抽象的な何かではなく、具体的な何かである可能性が非常に高いでしょうね。そうなればウイルスの市中感染と同じように、瞬く間に知れ渡り、限られた椅子を奪いあう結末を迎えます。
そこでニヤリとするのは、販売した人だけ。
みんなが椅子を奪い合っている隙に、また新しいノウハウを仕込み、次なる宴の準備をするという・・・
簡単に構築できる仕組みや、すぐに機能する魔法の自動化システムなんてものはない。
これが真理であり本質。
自動化という言葉が1人歩きをしているせいで、「俺でも簡単にできるんじゃね?」と、錯覚している新規参入者が、大量発生しているんです。
みんな裏では、お金にならない時間をひたすら積み上げ、価値を生み出すために日々、試行錯誤の繰り返し。
そこでの頑張りが時を超えて、『自動化』という形で僕たちに還元されるのです。
アプリでキャラクターがよく使われているのを見た時、「このキャラを育成するのに手間暇かかったなぁ」と少し感慨深くなりました。
それくらい後になって、価値は宿るんやなと。
大事な過程をすっ飛ばし、結果だけを見て目を輝かせるのはあまりに危険。底なしの沼にハマる前に、しっかり情報を見極め、真っ当な積み上げをしましょうよ。
進んでいない感覚が気持ち悪いかもしれません。でも大丈夫。魔法の餌に群がっている人たちよりかは、遥かに前進しているんですから。
みんなに気持ちよく消費してもらうコンテンツを、日々作っていこうではありませんか。
ということで今日はこの辺で。ではまた。