「何を言うか」から、「誰が言うか」のステージに移行するには? 視点と経験のお話
「今は、何を言うかではなく誰か言うかの時代だ。」
という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。
これってつまりどういうことなのかでしょうか。
はたまたそのステージに僕達が移行するにはどうすればいいのか。
言葉だけが1人歩きをして、詳しいことはあまり語られていない気がしますね。
さて今日は、
『何を言うかから誰が言うかのステージへ移行するために、必要なこと』
を僕なりに考えたので、それらを書いていきます。はっきりとした結論は出たし、非常に単純明快。でも、分かってからが難しい。
と、僕は思いました。
早速本題に入っていきますが、
そもそも、僕の考える「誰が言うか」とは、
”他の人には出来ない話ができる”ということ。
抽象的なので分解したら、
こんな感じになりました。
まずは1つ目、「視点の獲得」の説明から。
視点の獲得というのは、「どれくらい色んな角度から、1つの対象物を捉えることができるか。」というお話。
目の前にある物に対して、みんなが見えている部分だけをただ説明しても、
「それがどうしたの?」という感じになってしまいますよね。
でも、他人が見えていない角度からの視点を自分が持っていることによって、新たな気づきや学びを相手に与えることができるんです。
この視点というのは2つでも3つでも、多ければ多いほど良き。
僕の尊敬するアリストテレスも、
・論理学
・倫理学
・政治学
・天文学
・物理学
・気象学
・生物学
・演劇学
・心理学
などの膨大な学問を研究していたらしいですが、この場合これら1つ1つが彼の視点となるのです。
何か1つでも深めたものがあると、その視点を通して物事を語れるようになると。
「情報発信」においても、歴史の視点とか、エネルギーの視点とかなどから観察してみても面白いですよね。
おそらく、誰も考えつかへんようなユニークな発想が出てくるはず。
というのも、みんなが知らない角度から切り込めるし、そういう視点で考える人がまずいないので。
多くの人が見えない領域を次々に言語化していけば、
「この人は、どんな視点で世界を見ているんや?」
「このテーマなら、どんな風に考えるんやろう?」
という感じで、
「何を話しているからというよりも、その人が話しているから」
こうした理由で話を聞くようになるんです。
知識を羅列するだけなら、AIには敵いません。てか、AIでいいです。
でも僕たち情報発信者に求められるものは、
『そのテーマに対して、その人がどう考えたか』
もし正しさを重視するなら、論文や信憑性のある資料を読めばいいんです。
ですが、わざわざ見知らぬ人の発信を好んで受信してますよね?
それは、その人という【キャラクター】に魅力があるからでしょう。
だから面白みがないと、そもそもコンテンツを消費してもらえません。多くの人が、自分で理論を組み立てて、それを好き勝手に発信しているはず。
でも、その中で目立つ人とそうではない人に分かれてしまうのは、この「視点」の数が関わってると僕は思います。
だからまずは何かを勉強しつつ、”1つでも多くの視点”を獲得することが大切。
そしてそこから得られたものを、他の人に教えたり、noteなどでアウトプットする。これらの繰り返しで、アプローチできる角度がどんどん増えていき、より多くの人に一目置かれる存在となりますから。
アリストテレスのようになるのは困難ですが、それくらいの視点を獲得するというマインドは持っておいた方がいいですね。
次に2つ目の「より多くの行為や経験をする」ことについて。
これは自分が発信するジャンルなどにおいて、実際の経験や行動が伴っているかどうかを意味します。
例えば、ビジネスのことを発信するのに、そもそもビジネスをやってなかったら机上の空論となってしまいますよね。
当たり前ですが。
書籍やセミナーで学んだことをそのまま垂れ流しても、実際にあなたはそれをやったの?と聞かれたら、反論することができません。
発言に重みや深みがある人というのは、
今まで歩いてきた道のりの中に、膨大な行為や経験が含まれている
んです。
偉人たちの名言を自分の言葉のように並べている発信者がいますが、なんか薄っぺらく感じるのは、彼らがその経験をしていないから。
彼らは島田紳助でも、稲盛和夫でもナポレオンでもないのです。
島田紳助が1000という経験や行為をしてきた中で、
「台本はない方がいい。アドリブで喋る方が自分には合ってるみたいや」
と言うから、説得力があるのですよ。
その発言は今までの行為や経験から導かれているので、僕達は「なるほどね!」納得するわけで。
社長やアスリートなどの名言も同じで、
数々の具体的な経験から導かれた抽象的なキーワードが、名言と言われているんです。
一方で特に大きな経験や行為をしてきてない人が、この名言を引用しても何も響きません。それは1の行動に対して100の内容を話しているから。
この時点で、その人が話せる範疇を超えてしまっている
ことになるんです。
結局見栄を張って、等身大の自分より大きなことを表現しようとしても、スケールが小さく感じられるから、どこかで小物臭が出てしまうんです。
「すごい人ブランディング」にも限界がある
というわけですね。
さて、以上2点のことから、誰がいうかのステージに移行するために必要な要素は分かったと思います。それと同時に、自分の中に形作っていくことがどれほど難しいかも、理解できたのではないでしょうか。
当たり前ですが、今日や明日で達成できることではありません。
日々の積み重ねで、少しずつこれらの要素を増やしていく必要があるんです。
2つの要素のどちらか、もしくは両方を持つことができたら、誰が言うかのステージに移行することができるでしょう。
あらゆる角度から物事を考察できて、それを膨大な経験とともに話を展開できたら、自分だけの世界が完成する
のはごく自然なこと。
ぜひ、自分ができそうな方からやってみて欲しいですね。
今日の話をまとめると、
「他人が持っていない視点を獲得しつつ、いろんな行為や経験をすることが、誰が言うかに大きく関わってくる」
という話でした。
僕もこの2つの要素を獲得するために、日々自分を高めていますからね。その過程で生まれたのがジラ谷というキャラクター。
今後どうなっていくかはまだ分かりませんが、興味のある方は追ってみてください。
ということで今日はこの辺で。ではまた。